これからエレキギターを始めたいけれど、スクワイヤーのエレキギターの評判はどうなのだろう、と気になっていませんか。フェンダーとスクワイヤーの違いがよく分からない、スクワイヤーはなぜ安いのか、といった疑問を持つのは自然なことです。また、スクワイヤーで十分という肯定的な声もあれば、ダサい、恥ずかしいといったネガティブな意見もあり、判断に迷うかもしれません。この記事では、ストラトやテレキャスター、ジャガーなどモデルごとの評判から、squierを使用するアーティストの存在、中古ギターの選び方まで、スクワイヤーのエレキギターの評判に関するあなたのあらゆる疑問に、プロの視点からお答えします。
- スクワイヤーとフェンダーの明確な違い
- シリーズごとの特徴と価格帯
- モデル別のリアルな評判と評価
- 購入後に後悔しないための選び方
スクワイヤーエレキギターの評判とブランドの立ち位置
- squierとは?フェンダースクワイヤー違いを解説
- スクワイヤーはなぜ安いのか?その理由を解説
- ダサい恥ずかしい?いやスクワイヤーで十分な理由
- スクワイヤーはプロや有名アーティストも使用する?
- スクワイヤーシリーズ違いを徹底比較
- スクワイヤークラシックヴァイブの評価と特徴
squierとは?フェンダーとスクワイヤー違いを解説

まず、Squier(スクワイヤー)とは、世界的に有名なギターメーカーであるFender(フェンダー)社が展開する、初心者や手の届きやすい価格帯をターゲットとしたブランドです。言ってしまえば、フェンダーの公式な弟分のような存在といえます。
それでは、本家であるフェンダーとスクワイヤーの具体的な違いはどこにあるのでしょうか。主な違いは、「製造国」「使用される木材やパーツのグレード」「価格帯」の3点に集約されます。フェンダーの主力モデルがアメリカやメキシコ、日本で製造されるのに対し、スクワイヤーの多くはインドネシアや中国などで製造されています。これにより、人件費を抑え、低価格を実現しているのです。
また、使用される木材やピックアップ、ペグといったパーツ類も、コストを抑えたものが採用される傾向にあります。もちろん、これは決して品質が悪いという意味ではありません。フェンダーが監修する厳しい品質基準のもとで製造されているため、価格以上のパフォーマンスを発揮するモデルが数多く存在します。
項目 | Fender (フェンダー) | Squier (スクワイヤー) |
立ち位置 | オリジナルであり、プロ仕様のモデルを多数展開する本家ブランド。 | フェンダーのデザインとサウンドを、手頃な価格で提供する公式な廉価ブランド。 |
主な製造国 | アメリカ、メキシコ、日本 | インドネシア、中国 |
価格帯 | 比較的高価(10万円前後~数百万円) | 非常に手頃(2万円台~8万円前後) |
ターゲット層 | 中級者~プロフェッショナル | 初心者~中級者 |
つまり、スクワイヤーは「フェンダーの偽物」ではなく、「フェンダーが、これからギターを始める人のために責任を持って提供する、公式な入門ブランド」と理解するのが最も正確です。
スクワイヤーはなぜ安いのか?その理由を解説

スクワイヤーのギターが手頃な価格で提供されているのには、いくつかの明確な理由があります。結論から言うと、徹底したコスト管理とグローバルな生産体制によって、品質を保ちながら価格を抑えることに成功しているのです。
主な理由は以下の通りです。
1. 人件費の安い国での生産
前述の通り、スクワイヤーのギターは主にインドネシアや中国の工場で生産されています。これにより、製造における人件費を大幅に削減することが可能になります。もちろん、工場はフェンダーの厳しい技術指導と品質管理のもとに運営されています。
2. 木材やパーツの選定
ボディやネックに使用される木材は、フェンダーで使われるハイグレードな木材とは異なる、より安価で安定供給が可能なものが選ばれます。例えば、ボディ材にアルダーやアッシュではなく、バスウッドやポプラが使われることがあります。また、ピックアップやペグ、ブリッジといったパーツ類も、コストを抑えた自社開発品や汎用品が採用されます。
木材による音の違いは確かに存在しますが、初心者の段階でその差を明確に聴き分けるのは困難です。むしろ、スクワイヤーで採用される木材は、クセが少なく扱いやすいサウンド傾向を持つことが多いというメリットもあります。
3. 大量生産によるスケールメリット
スクワイヤーは世界中の初心者に向けて、非常に多くの本数を生産しています。このように、一度に大量のギターを生産することで、一本あたりのコストを効率的に下げることができます。これが、安定した品質の製品を驚くような価格で提供できる大きな理由の一つです。
これらの理由から、スクワイヤーは「安かろう悪かろう」ではなく、「理由があって安い」ということがお分かりいただけるでしょう。
ダサい?恥ずかしい?いやスクワイヤーで十分な理由

インターネット上などで、「スクワイヤーはダサい」「持っているのが恥ずかしい」といった意見を目にすることがあるかもしれません。しかし、結論から言えば、現代においてそのような考え方は時代遅れであり、多くの場面でスクワイヤーで十分と言えます。
「ダサい」という評判が生まれる背景には、主に「ヘッドのロゴがFenderではないこと」へのコンプレックスや、「初心者向けの安価なブランド」という固定観念がありました。しかし、現在のスクワイヤーギターの品質は、過去のモデルとは比較にならないほど向上しています。
スクワイヤーで十分だと言える理由は、主に以下の3つです。
- 品質の飛躍的な向上:特に上位シリーズである「Classic Vibe」などは、一昔前のフェンダー下位モデルに匹敵する、あるいは凌駕するほどのクオリティを持っています。サウンドも本格的で、ライブやレコーディングでも十分に通用するポテンシャルを秘めています。
- 圧倒的なコストパフォーマンス:数万円という価格で、フェンダーの正統なデザインと演奏性を手に入れることができます。これは、ギターを始めたばかりの方や、複数のタイプのギターを試してみたい方にとって、この上ないメリットです。
- カスタマイズの素体としての魅力:シンプルな構造と手頃な価格から、改造のベースとしてスクワイヤーを選ぶギタリストも少なくありません。ピックアップやパーツを自分好みに交換していくことで、世界に一本だけのオリジナルギターを創り上げる楽しみがあります。
私がもし、これからギターを始める友人にアドバイスをするとしたら、「ブランド名に気後れする必要は全くない」と伝えます。大切なのは、ギターのヘッドに書かれたロゴではなく、そのギターでどんな音を出し、どんな曲を弾きたいかです。自信を持ってスクワイヤーを選んで問題ありませんよ。
スクワイヤーはプロや有名アーティストも使用する?

「初心者向けブランド」というイメージが強いスクワイヤーですが、驚くことにプロの現場や、世界的に有名なアーティストにも使用されています。これは、スクワイヤーが単なる入門機ではなく、独自の魅力と実力を持った楽器であることの何よりの証明です。
例えば、アメリカのオルタナティブ・ロックを代表するバンド、ダイナソーJr.のギタリストであるJ・マスシスは、自身のシグネチャーモデルをフェンダーだけでなくスクワイヤーからもリリースしています。彼の独特なサウンドは、スクワイヤーのジャズマスターモデルが大きく貢献しているのです。
また、日本国内でも、人気バンド「ゲスの極み乙女。」のボーカル・ギターである川谷絵音さんが、スクワイヤーのテレキャスターをステージで使用していたことは有名です。他にも、海外の若手パンクバンドやインディーロックのギタリストたちが、あえてスクワイヤーを選ぶケースは珍しくありません。
プロがSquierを選ぶ理由
- 独自のサウンドキャラクター:フェンダーとは一味違う、良い意味で「チープ」で個性的なサウンドを求めて使用する。
- 気兼ねなく改造できる:高価なヴィンテージギターとは違い、大胆なカスタマイズを施すための「素体」として最適。
- ツアーなどでの耐久性:過酷なライブツアーで高価なギターを傷つけないためのサブギターとして活用する。
このように、squierを使用するアーティストは数多く存在します。プロが選ぶということは、その価格帯において十分な信頼性と音楽的な魅力があるということに他なりません。
スクワイヤーシリーズ違いを徹底比較

スクワイヤーには、価格帯やコンセプトによっていくつかのシリーズが存在します。それぞれのシリーズの違いを理解することで、自分の予算や目的に合った最適な一本を選ぶことができます。
現在、主に展開されているのは以下の4つのシリーズです。
シリーズ名 | 主な特徴 | 価格帯の目安 | こんな人におすすめ |
Sonic | 最も手頃なエントリーシリーズ。豊富なカラーバリエーションが魅力。 | 2万円台~ | とにかくコストを抑えて始めたい方。 |
Affinity | 品質と価格のバランスが取れた定番シリーズ。初心者向けとして最も人気。 | 3万円台~ | 最初の1本で失敗したくない、定番モデルが欲しい方。 |
Classic Vibe | 50~70年代のヴィンテージ仕様を再現した上位シリーズ。サウンドの評価が高い。 | 5万円台~ | 本格的なサウンドを求める方、脱初心者を目指す方。 |
Contemporary | 現代的なロックサウンドに特化。パワフルなピックアップやモダンな仕様が特徴。 | 5万円台~ | ハードロックやメタル系の音楽を弾きたい方。 |
このように、同じスクワイヤーブランド内でも、シリーズごとに明確なコンセプトの違いがあります。自分の演奏したい音楽のジャンルや、予算に合わせてシリーズを絞り込むと、ギター選びがよりスムーズになるでしょう。
スクワイヤークラシックヴァイブの評価と特徴

スクワイヤーのラインナップの中でも、特に高い評価を得ているのが上位シリーズである「Classic Vibe(クラシックヴァイブ)」です。このシリーズは、単なる廉価版にとどまらない、非常に音楽的な魅力を持っています。
Classic Vibeシリーズの最大の特徴は、その名の通り、フェンダーが黄金期を築いた1950年代から70年代のヴィンテージギターの仕様や雰囲気を、現代に再現している点にあります。具体的には、以下のようなこだわりが見られます。
- ヴィンテージスタイルのピックアップ:磁石にアルニコという素材を使用したピックアップを搭載しており、安価なセラミック製ピックアップとは一線を画す、豊かで表現力のあるトーンを生み出します。
- 木材の質と塗装:ボディ材にナトーやパインといった、サウンドに定評のある木材を使用。ネックはヴィンテージ感を演出する飴色のグロス塗装が施されています。
- ルックスの再現度:ヘッドのロゴデザインやパーツの形状など、細部にわたって当時の仕様をリスペクトしたデザインとなっています。
これらのこだわりにより、Classic Vibeシリーズは「安いスクワイヤー」というイメージを覆し、「コストパフォーマンスに優れたヴィンテージスタイルのギター」としての確固たる地位を築いています。そのため、ギター初心者だけでなく、本格的なサウンドを求める中級者や、サブギターを探している上級者からも高い評価を得ているのです。
モデル別スクワイヤーエレキギターの評判と選び方
- スクワイヤーストラトの評判とサウンド
- スクワイヤーテレキャスターの評判と魅力
- スクワイヤージャガーの評判と個性的な仕様
- スクワイヤーのギターは中古で買うべきか?
スクワイヤーストラトの評判とサウンド

スクワイヤーのラインナップの中で、最も人気があり、象徴的なモデルが「Stratocaster(ストラトキャスター)」です。その評判は非常に高く、「最初の1本として最も万能で失敗のない選択肢」として広く認識されています。
スクワイヤーのストラトキャスターが高い評価を得ている理由は、そのサウンドの多様性と優れたプレイアビリティにあります。通常3つのシングルコイルピックアップと5段階のセレクタースイッチを搭載しており、これらを切り替えることで、シャープで歯切れの良いサウンドから、甘くメロウなサウンドまで、非常に幅広い音色を出すことが可能です。このため、ポップス、ロック、ブルース、ファンクなど、どんな音楽ジャンルにも対応できます。
また、体にフィットするように設計された流線形のボディや、握りやすいネック形状も、長時間の練習でも疲れにくいというメリットにつながります。初心者が必要とする要素が、高いレベルでバランス良くまとまっているのが、スクワイヤーのストラトキャスターなのです。
注意点:個体差と上位モデルとの比較
ただし、安価なシリーズ(Sonicなど)では、ピックアップの出力がやや弱く、サウンドが「細い」と感じられることがあるかもしれません。より本格的なロックサウンドを求める場合は、Affinityシリーズ以上、特にClassic Vibeシリーズのモデルを検討することをおすすめします。
スクワイヤーテレキャスターの評判と魅力

ストラトキャスターと並んで、フェンダーの歴史を築いてきたもう一つの巨頭が「Telecaster(テレキャスター)」です。スクワイヤーのテレキャスターもまた、そのシンプルな構造と個性的なサウンドで、根強い人気を誇っています。
スクワイヤーのテレキャスターの評判を支える最大の魅力は、その歯切れが良く、エッジの効いたサウンドキャラクターです。「チャキチャキ」「ジャキジャキ」と表現される独特のトーンは、特にカントリーやロックンロール、パンクロックといったジャンルで大きな存在感を発揮します。構造が非常にシンプルであるため、チューニングの安定性や耐久性が高いのも特徴です。
また、シンプルな2ピックアップ構成は、初心者にとっても音作りに迷いにくいというメリットがあります。コントロール類も1ボリューム、1トーンと直感的で、ギターの基本的な構造を理解する上でも最適なモデルと言えるでしょう。
見た目は地味に感じるかもしれませんが、そのサウンドは非常に個性的で、一度ハマると抜け出せない魅力があります。多くの伝説的なギタリストがテレキャスターを愛用しているのも、このシンプルさの奥にある表現力の高さゆえなのです。
スクワイヤージャガーの評判と個性的な仕様

ストラトキャスターやテレキャスターとは一線を画す、個性的なルックスとサウンドで人気なのが「Jaguar(ジャガー)」です。スクワイヤーからも複数のジャガーモデルがリリースされており、その独特の仕様が高い評判を得ています。
スクワイヤーのジャガーが持つ最大の特徴は、「ショートスケール」ネックと、複雑で多彩なコントロール系統です。ショートスケールは弦の張りが弱く、フレット間の距離も短いため、手が小さい方や女性でも非常に弾きやすいという大きなメリットがあります。この弾きやすさが、多くのアーティストに愛用される理由の一つです。
また、ジャガーは通常のピックアップセレクターとは別に、プリセット回路と呼ばれる独自のスイッチを備えています。これを切り替えることで、瞬時に異なるサウンドキャラクターに変化させることが可能です。最初は少し戸惑うかもしれませんが、使いこなせば一台で非常に幅広い音作りができる、クリエイティブなギターと言えます。
こんな人におすすめ
ジャガーの独特なサウンドは、特にオルタナティブロックやシューゲイザー、サーフミュージックといったジャンルで好んで使われます。カート・コバーン(ニルヴァーナ)が使用したことでも有名ですね。他の人とは違う、個性的な一本を探している方には最適な選択肢です。
スクワイヤーのギターは中古で買うべきか?

スクワイヤーのギターを検討する際、「中古」という選択肢も頭に浮かぶかもしれません。結論から言うと、ギター初心者の方には、中古よりも新品の購入をおすすめします。
その理由は、新品のスクワイヤーがもともと非常に手頃な価格であるため、中古品との価格差がそれほど大きくないからです。数千円の違いで、誰も使っていない綺麗な状態のギターと、メーカーや販売店の保証を手に入れることができるなら、その価値は非常に高いと言えます。
中古のスクワイヤーギターには、もちろんメリットもあります。生産が終了したモデルや、特定の年のモデルを探している場合には、中古でしか手に入りません。また、新品よりもさらに安く購入できる可能性もあります。
中古購入の注意点
前述の通り、中古ギターにはネックの反りやフレットの摩耗、電装系のトラブルといったリスクが伴います。これらの状態を自分で正確に判断できないうちは、保証がなく、返品も難しい中古品に手を出すのは避けた方が無難です。知識のある友人や楽器店の店員に相談できる環境がない限り、安心してギターライフをスタートできる新品を選ぶのが賢明な判断でしょう。
スクワイヤーエレキギターの評判に関する総まとめ
この記事では、スクワイヤーのエレキギターに関する評判を、様々な角度から徹底的に解説しました。最後に、重要なポイントをリストで振り返ります。
- スクワイヤーはフェンダーが監修する公式なエントリーブランド
- 安価な理由は海外での大量生産とパーツ選定によるコスト管理
- 品質は飛躍的に向上しており「ダサい」という評判は過去のもの
- プロや有名アーティストが使用する実績も多数ある
- シリーズは主にSonic、Affinity、Classic Vibe、Contemporaryの4つ
- Classic Vibeシリーズはヴィンテージ仕様で特に評価が高い
- ストラトキャスターは万能で初心者にも最もおすすめのモデル
- テレキャスターはシンプルで個性的なサウンドが魅力
- ジャガーはショートスケールで弾きやすく個性派に人気
- フェンダーとの主な違いは製造国やパーツのグレード、価格帯
- 「スクワイヤーで十分」は多くの場面で真実と言える
- 中古は価格差が少ないため初心者には新品購入が推奨される
- 自分の予算や好きな音楽に合わせてシリーズやモデルを選ぶことが重要
- 最終的にはブランド名ではなく自分が気に入るかが一番大切