エレキギターを始めたいけれど、新品は値段が高くて手が出しにくいと感じていませんか。中古品は魅力的な選択肢ですが、ギター初心者の方にとっては、どこで買うのが良いのか、状態を見極めるのは難しいものです。特に5000円といった激安品には注意が必要で、「中古はやめとけ」という声も聞こえてきます。実際、ハードオフのようなリサイクルショップや通販サイトなど、購入先の選択肢は多岐にわたります。特にお店が豊富な東京では、どこで買うか迷ってしまうでしょう。この記事では、中古エレキギターの購入に関する注意点を網羅的に解説し、おすすめの選び方から信頼できる購入先の見極め方まで、あなたの疑問を解消します。
- 中古ギター選びで見るべき具体的なチェック項目
- 信頼できる購入先の見極め方
- 価格と品質のバランスを取る方法
- 初心者が陥りがちな失敗とその回避策
エレキギター中古の注意点とどこで買うかの判断基準
- 中古はやめとけと言われる理由と本当のリスク
- 5000円等の激安品に潜む修理の罠
- 適正な値段か見極めるための相場チェック法
- 初心者が失敗しないための中古ギター選びのコツ
- 後悔しないためのおすすめの個体の見つけ方
中古はやめとけと言われる理由と本当のリスク

中古のエレキギターについて「やめとけ」という意見が聞かれるのは、主にその品質が不安定である点に起因します。新品とは異なり、以前の所有者がどのように扱っていたかによって、ギターの状態は一本一本大きく異なるのです。
最大の理由は、購入後に思わぬ出費やトラブルが発生する可能性があることです。例えば、ネックの反りやフレットの極端な摩耗は、演奏のしやすさに直結するだけでなく、修理には数万円単位の高額な費用がかかる場合があります。これでは、せっかく安く手に入れても結果的に新品より高くついてしまうかもしれません。
また、ボリュームやトーンのつまみを回した際に「ガリガリ」というノイズが出る、スイッチが正常に機能しないといった電装系のトラブルも少なくありません。これらの問題は、ギター内部の配線やパーツの劣化が原因であり、見た目だけでは判断が難しいのです。保証がない個人売買や一部のリサイクルショップで購入した場合、これらの修理費用はすべて自己負担となります。
中古ギター購入の主なリスク
- ネックの反りやねじれ:演奏性に大きく影響し、修理費用も高額になりがちです。
- フレットの過度な摩耗:音のビビりや音詰まりの原因となり、交換には多額の費用を要します。
- 電装系の不具合:ノイズや音が出ないトラブルは、パーツ交換が必要になることがあります。
- 保証がないケース:購入後のトラブルは自己責任となり、追加の出費が見込まれます。
このように言うと、中古ギターの購入が非常に危険なものに聞こえるかもしれません。しかし、これらのリスクを正しく理解し、ポイントを押さえて選ぶことで、素晴らしい一本と出会えるのも事実です。次の項目からは、具体的な注意点について詳しく見ていきましょう。
5000円等の激安品に潜む修理の罠

インターネットオークションやリサイクルショップで、5000円といった驚くほど安い値段のエレキギターを見かけることがあります。しかし、このような激安品には手を出さないのが賢明です。なぜなら、その価格には何らかの重大な理由が隠されている可能性が非常に高いからです。
多くの場合、激安品は演奏に支障をきたすほどの欠陥を抱えているか、修理を前提とした「ジャンク品」として扱われています。例えば、以下のような状態が考えられます。
- 致命的なネックの反りやねじれがある
- 音が出ない、またはノイズがひどい電装系の完全な故障
- 演奏不可能なほどフレットが消耗している
- ペグ(糸巻き)やブリッジなどのパーツが破損・欠品している
仮に5000円でギター本体を手に入れても、これらの修理を行うと、合計金額はあっという間に数万円に達してしまいます。ネックの修理やフレット交換は特に高額なリペアであり、結局、初めから状態の良い中古ギターや新品の入門モデルを買った方が安く済んだ、という事態に陥りかねません。
「安物買いの銭失い」という言葉が、まさに当てはまってしまうのですね。特に初心者のうちは、何が修理可能で、どれくらい費用がかかるのかという判断が難しいものです。最初のギターでつまずかないためにも、極端に安い個体は避けることを強くおすすめします。
適正な値段か見極めるための相場チェック法

中古エレキギターを選ぶ上で、提示されている値段がその個体の状態に見合っているか、つまり「適正価格」であるかを見極めることは非常に重要です。この感覚を養うためには、購入前に相場を調べておく必要があります。
相場を知ることで、不当に高い価格で買ってしまう失敗や、安すぎて問題がある個体を選んでしまうリスクを減らすことが可能です。相場チェックには、主に以下の方法が有効でしょう。
1.新品時の価格を調べる
まず、気になっているモデルの新品時の定価や実売価格を調べてみましょう。中古価格は、ギターの人気や状態にもよりますが、一般的に新品価格の50%~70%程度が目安とされています。これより極端に安い、あるいは高い場合は、その理由を確認する必要があります。
2.オンラインの中古楽器専門サイトを活用する
「デジマート」や「J-Guitar」といった、全国の楽器店が中古楽器を出品している専門サイトで、同じモデルや近いスペックのギターがいくらで販売されているか検索してみます。複数の個体を比較することで、状態に応じた大まかな価格帯を把握できます。
相場チェックのポイント
オンラインで検索する際は、同じモデルでも「製造年」「カラー」「傷などの状態」「付属品の有無(純正ハードケースなど)」によって価格が変わることを念頭に置き、できるだけ条件の近い個体と比較することが大切です。
3.オークションサイトの落札相場を見る
ヤフオク!などのオークションサイトでは、過去の落札履歴を検索できます。実際に取引が成立した価格は、市場のリアルな需要を反映しているため、有力な参考情報となります。ただし、個人間取引の価格であるため、楽器店のような保証やメンテナンスが含まれていない点には注意が必要です。
これらの方法で事前に相場観を養っておけば、目の前のギターが「お買い得」なのか、それとも「割高」なのかを冷静に判断する手助けとなります。
初心者が失敗しないための中古ギター選びのコツ

ギターの知識や演奏経験が少ない初心者の方が、中古ギター選びで失敗しないためには、いくつかのコツがあります。結論から言うと、「専門家を頼ること」と「扱いやすいシンプルなモデルを選ぶこと」が最も重要です。
まず、初心者が独力でギターのコンディションを正確に判断するのは、非常に困難です。そのため、信頼できる楽器店の専門スタッフに相談するのが一番の近道といえます。予算や好きな音楽のジャンル、探しているギターのイメージを伝えれば、専門的な視点から状態の良い個体をいくつか提案してくれるでしょう。もし身近にギター経験者の友人がいれば、購入に同行してもらうのも良い方法です。
次に、ギターのモデル選びに関する注意点です。特に初心者のうちは、メンテナンスが複雑なモデルは避けるのが無難です。
初心者が注意したいギターの仕様
例えば、ロック式トレモロユニット(フロイドローズ等)が搭載されたギターは、派手なアームプレイが可能で見た目も魅力的ですが、弦交換やチューニングが非常に煩雑です。最初のうちは、こうした特殊な機構を持たない、シンプルな構造のギターを選ぶことで、演奏そのものに集中できます。
デザインの好みも大切ですが、それ以上に「弾きやすさ」と「扱いやすさ」を優先することが、購入後の挫折を防ぎ、長くギターを続けるための秘訣です。
後悔しないためのおすすめの個体の見つけ方

中古エレキギター選びで後悔しないためには、おすすめのチェックポイントが存在します。数ある確認項目の中でも、特に重要なのは「ネック」「フレット」「電装系」の3点です。これらはギターの演奏性と、将来的にかかるかもしれない修理費用に直接関わってきます。
ネックの状態を確認する
ネックはギターの演奏性において最も重要なパーツです。まずはネックが大きく反っていないかを確認しましょう。ギターのヘッド側からボディ側を見て、ネックが真っ直ぐかどうかを目視で確認します。弦とフレットの隙間が極端に広い(順反り)または狭すぎる(逆反り)場合は注意が必要です。多少の反りであれば調整可能ですが、大きな反りや、ねじれが生じている個体は避けるのが賢明です。
フレットの消耗具合をチェックする
フレットは弦が直接触れる金属のパーツで、消耗品です。特定のポジションだけが極端にすり減っていたり、平らになっていたりすると、音のビビりやサステイン(音の伸び)の低下につながります。フレット全体を見て、十分な高さが残っているかを確認してください。フレットのすり合わせや交換は高額な修理になるため、できるだけ消耗の少ない個体を選ぶのがおすすめです。
電装系の動作を試す
もし試奏できる環境であれば、必ずアンプに繋いで音を出してみましょう。チェックすべきポイントは以下の通りです。
- ボリューム・トーンノブ:回した際に「ガリガリ」というノイズが出ないか。
- ピックアップセレクター:切り替えた際にノイズが出たり、音が出なくなったりしないか。
- ジャック:シールドを挿した際に接触が不安定でないか。
これらの電装系の不具合は、後から修理すると数千円から一万円以上の費用がかかる場合があります。購入前にしっかりと動作確認を行うことが大切です。
エレキギター中古はどこで買う?店舗ごとの注意点
- 結局どこで買うのが一番安心できるのか
- ハードオフでの購入時に確認すべきチェックリスト
- 中古をどこで買うか迷う東京の楽器店事情
- 通販サイトを利用するメリットとデメリット
結局どこで買うのが一番安心できるのか

中古エレキギターの購入先は多岐にわたりますが、結局のところ、どこで買うのが最も安心できるのでしょうか。結論としては、特にギター初心者の方であれば、保証やアフターサービスが充実しており、試奏が可能な実店舗の楽器専門店が最もおすすめです。
購入先は大きく分けて「楽器専門店」「総合リサイクルショップ」「個人間取引(ネットオークションやフリマアプリ)」の3つに分類できます。それぞれにメリットとデメリットが存在するため、自身の知識レベルや許容できるリスクの範囲を考慮して選ぶことが重要です。以下の表でそれぞれの特徴を比較してみましょう。
購入先の種類 | メリット | デメリット | おすすめ度 |
---|---|---|---|
楽器専門店 | 専門スタッフの知識が豊富。検品・調整済みで品質が安定。試奏可能。保証が付く場合が多い。 | 他の購入先に比べて価格は高めの傾向がある。 | 初心者には特におすすめ |
総合リサイクルショップ | 思わぬ掘り出し物が見つかる可能性がある。価格が比較的安い場合がある。 | スタッフに専門知識がないことが多い。未調整のまま販売されている。試奏環境がない場合が多い。保証がない。 | 中〜上級者向け |
個人間取引(ネット) | 価格が最も安い傾向にある。珍しいモデルが見つかることも。 | 実物を確認できず、試奏も不可能。商品説明と状態が異なるリスク。完全に自己責任で保証はない。 | リスクが高く上級者向け |
このように比較すると、価格の安さには相応のリスクが伴うことが分かります。購入後の余計な出費やトラブルを避けるためには、初期投資が多少高くなったとしても、安心できる楽器専門店を選ぶのが最善の選択と言えるでしょう。
ハードオフでの購入時に確認すべきチェックリスト

全国に店舗を展開するハードオフは、手軽に中古楽器を探せる場所として人気があります。しかし、前述の通り、総合リサイクルショップであるため、購入時には楽器専門店とは異なる注意が必要です。
ハードオフでギターを購入する場合は、基本的に「現状渡し」であり、コンディションの良し悪しを自分で判断できることが前提となります。以下のチェックリストを参考に、後悔のないように細部まで確認しましょう。
ハードオフ購入時チェックリスト
- 値札のコメントを熟読する:「現状品」「未チェック」「ジャンク」などの記載がないか確認します。ジャンク品は修理が前提のため、初心者の方は手を出さないようにしましょう。
- 試奏環境の有無を確認する:店舗によっては小さなアンプが用意されている場合があります。可能であれば必ず音出しの確認をさせてもらいましょう。
- 外観の傷をじっくり見る:大きな打痕や塗装の剥がれ、パーツの錆などを確認します。特にネックとボディの接合部(ネックポケット)に塗装のひび割れがないかは重要です。
- 3大ポイントのセルフチェック:前述した「ネックの反り」「フレットの消耗」「電装系(ノブを回す、スイッチを切り替えるなど)」を、音が出せない状況でもできる限り確認します。
- 付属品の有無を確認する:アームやソフトケースなどの付属品が付いているかを確認します。
ハードオフは宝探しのようで楽しい場所ですが、あくまで自己責任の世界です。これらのチェックポイントを一つひとつクリアできる、納得のいく個体を見つけることが大切です。
中古をどこで買うか迷う東京の楽器店事情

もしあなたが東京近郊にお住まいなら、中古エレキギターを探す場所には困らないでしょう。しかし、選択肢が多すぎるために「中古をどこで買うか迷う」という新たな悩みも生まれます。東京の楽器店にはエリアごとに特色があるため、それを理解しておくと効率的に探せます。
最も有名なのは、言わずと知れた「御茶ノ水」エリアです。ここは「楽器の聖地」とも呼ばれ、大小さまざまな楽器店が密集しています。新品はもちろん、ヴィンテージから現行モデルの中古品まで、その在庫量は圧倒的です。一日かけてじっくりと複数店舗を比較検討できるのが最大の魅力といえます。
私の場合も、新しい機材を探す時はまず御茶ノ水へ向かいますね。各店舗の専門性が高く、フロアごとに扱うブランドや種類が分かれていることも多いので、目的がはっきりしていると非常に探しやすいです。
一方で、渋谷や新宿といったエリアには、若者向けのモデルや流行のブランド、ブティック系のエフェクターなどを扱う、よりファッション性の高い楽器店が集まる傾向があります。新品のイメージが強いかもしれませんが、委託品や状態の良い中古品を扱っている店舗も少なくありません。
このように、東京ではエリアによって楽器店の特色が異なります。自分の探しているギターのジャンルや方向性に合わせて訪れるエリアを決めることで、理想の一本に出会える確率が高まるでしょう。
通販サイトを利用するメリットとデメリット

地方にお住まいの方や、忙しくて店舗を回る時間がない方にとって、通販サイトは中古エレキギターを探す上で非常に強力なツールです。全国の楽器店の在庫を自宅にいながらチェックできる利便性は、何物にも代えがたいメリットといえます。
通販サイトのメリット
最大のメリットは、その圧倒的な情報量と品揃えです。実店舗では出会えないような珍しいモデルや、特定のカラーの個体をピンポイントで探すことが可能です。また、複数のサイトで価格を簡単に比較できるため、より安価な個体を見つけやすいのも魅力です。大手の楽器店が運営する通販サイトであれば、中古品にも保証が付く場合があります。
通販サイトのデメリット
一方で、最大のデメリットは「実物を触って確認できない」という点に尽きます。ギターは木材でできているため、同じモデルでも一本一本、ネックの握り心地や生鳴り、重量が異なります。写真や文章だけでは伝わらない、これらのフィーリングを確認できないのは大きなリスクです。
特に、微妙なネックのコンディションや、写真では分かりにくい小さな傷、実際の色味などは、届いてから「イメージと違った」と感じる可能性があります。試奏ができないため、出音の確認も販売店を信用するしかありません。
これらのデメリットを軽減するためには、商品説明が丁寧で、多角的なアングルから撮影された鮮明な写真を数多く掲載している、信頼できる販売サイトを選ぶことが重要です。返品ポリシーや保証の有無を事前に確認することも忘れないようにしましょう。
エレキギター中古の注意点とどこで買うかの総まとめ
この記事では、中古エレキギターの購入に関する様々な注意点と、どこで買うべきかについて解説してきました。最後に、重要なポイントをリストでまとめます。
- 中古ギター選びで最も重要なのはネックの状態確認
- ネックの大きな反りやねじれは高額な修理費用につながる
- フレットの消耗具合も演奏性に直結するため見逃さない
- 電装系の不具合はアンプに繋いでチェックすることが理想
- 初心者は保証が手厚く試奏も可能な楽器専門店での購入がおすすめ
- リサイクルショップでの購入は自己責任が基本となる
- 5000円などの極端な激安品はジャンク品の可能性が高い
- 購入前にはオンラインで値段の相場を調べておくことが重要
- 初心者はメンテナンスが簡単なシンプルな構造のギターを選ぶと良い
- 東京で探すなら御茶ノ水が在庫量で圧倒的
- ハードオフでは値札のコメントと状態のセルフチェックが不可欠
- 通販は便利だが実物を確認できないリスクを理解する必要がある
- 信頼できる店舗や出品者から購入することが失敗を避ける鍵
- 見た目だけでなく弾きやすさや音質を優先して選ぶべき
- 「中古はやめとけ」と言われるリスクを理解した上で慎重に判断する